<呉急行電鉄>車両設定…2700系
2004年 11月 21日
「バリアフリーに対応した広電直通車」
呉急2700系は、2002年に登場した、広電直通用部分低床車である。
この車両の最大の特徴は、部分的に低床となっており、低床部分にも
ドアがついている事である。
呉急は、広島地下鉄計画が中止された後も、広島市内中心部への
乗り入れを模索し、広電に乗り入れることを決断した。
そして、長い交渉の末、1980年代後半に、「連絡線」を引き、そこから
悲願の広島市内中心部への乗り入れが実現できた。
しかし、「交通バリアフリー法」の施行によって、路面の「電停」から
スムーズに段差無しで乗り降りできる事が要求された。
すでに呉市内の一部を除き高床ホーム化していた呉急にとって、いまさら
純路面型の低床車を入れるわけにはいかない。
そこで、2001年に登場した「名鉄モ800形」の車体構造に目をつけた。
「名鉄モ800形」は、床の一部を凹ませて低床部分を作り、車椅子や
御年寄りの御客様を低床部分から乗り降りさせている。
低床部分以外は普通の高床なので、そこにドアをつければ、高床ホーム
から、問題無く乗り降りできる。
早速、「モ800」を製造した日車に依頼して、製造したのが2700系だ。
初めて愛称が一般公募され、「BlueWind」(ブルーウインド・海から吹く風のイメージ・企業カラーのネイビーブルーと掛けている。)と名づけられた。
しかし、2700系にも弱点があった。それは「ドアの数」である。
2700系は普通の引き戸を客ドアに採用した為、戸袋の関係で
3ドアとなった。
しかし、3ドアとは言っても、うち1つは低床専用ドアなので、実質2ドア車
と同じであり、ラッシュ時には”使えない“電車になってしまった。
この欠点を克服する為に、2次車では、戸袋不用の折り戸を採用して、
高床ドアを3つにする事で、【ドア数は全部で4つ】全時間帯で使える
電車になった。
現在、4ドア折り戸の2次車は、広・呉⇔広電間の直通急行運用に、
3ドアの1次車は昼間の直通急行運用のほか、電停が残る
広⇔呉間のローカル運用に入っている。
とゆう設定です。
<Spec>
製造初年…2002年・日本車両
モーター出力…90Kw×6(広電区間…90Kw×4)
ブレーキ方式…電気指令(HRD)/回生制動常用
その他の特徴…部分低床車・4ドア折り戸(2次車のみ)
斬新なデザインですね。高床ドア低床ドア併せ持つ車両としては
京阪のびわこ号が頭に浮かびます。ただ,こちらは乗務員用の
ドアがなく,満員時は運転手がお客をかき分けて運転席に入ったとの
こと。京津線直通で京津線内では車掌が高床ドアを開けて安全確認した
後,低床ドアを開けて客扱いをしたそうです。
名車ですね。最初、それを下敷きにして、車両を設定しようと考えたのですが、低床高床ドアをそれぞれ別に設定すると、15M車体にドアが6つも付くことになって断念してしまいました。
「過去の車両」で考えてみたいと思います。>びわこ号